
「ことばを学ぶ」とは、人間の知的活動の中でも最も根源的な営みです。私たちの研究室では、この複雑なプロセス、とりわけ母語とは異なる「第二言語」が習得されるメカニズムの解明に挑んでいます。これは、応用言語学(Applied Linguistics)の中核分野である第二言語習得(Second Language Acquisition, SLA)研究における中心的な課題です。
本研究室では、多様なアプローチから第二言語習得のメカニズムに迫ります。例えば、「なぜ文法は知っていても話せないのか」、「どうすれば効率的に学べるのか」、「なぜ同じ授業でも理解度に差が生まれるのか」、さらには「外国語学習を支える脳のメカニズムとは何か」といった研究課題があります。これらの問いを通じて、言語習得という複雑な現象の本質を科学的に解き明かすことを目指しています。
一方、外国語教育の現場には、長年培われてきた指導の知恵や「常識」があります。しかし、それらは本当に学習者にとって最適なのでしょうか。私たちは、教室での第二言語習得に焦点を当てたISLA(Instructed Second Language Acquisition)研究という科学的アプローチを通じて、外国語教育の「当たり前」を実証的な視点から見直したいと考えています。
私たちが何よりも大切にしているのは、こうしたISLA研究の成果を、教育現場へとつなぐことです。研究の知見を一方的に提供するのではなく、現場の先生方が日々向き合う課題や教室で生まれる気づきを、新たな研究の出発点とする。このような「研究と実践の対話」を重ねることで、研究成果が実践現場でより活用されやすい形になるよう努めてまいります。
そして、これらすべての研究活動は、「第二言語習得や英語教育研究から得られる知見を活かして、日本で学ぶ英語学習者や教師をサポートする」という大きな目標へと繋がっています。こうした考えのもと、研究と実践を常に行き来しながら、外国語教育の発展に貢献していきます。

ISLA研究と実践の対話
「知っている」から「使える」へ:流暢さを生み出す『自動化』


英語学習を科学する:認知心理学が解き明かす、効果的な学び方
脳科学で探る、言語習得とコミュニケーションのメカニズム


「得意・不得意」は、なぜ生まれるのか?ー学びの個別最適化
研究と実践をつなぐ教材開発


(企業向け)共同研究・産学連携