2025年3月30日に開催した高校英語授業プロジェクトのSherpaセミナーの発表スライドを公開いたしました。今回のテーマは高校英語授業の「当たり前」の一つである、「教科書は全部やらなければならないのか?」について考え直すための実践例を紹介しました。
結論:教科書で扱うレッスンを絞ったほうが、英語力が向上する。
3月高校教科書は全部やらなきゃいけないの?
~扱うレッスン数を絞って4技能を伸ばす取り組み~
YouTube動画リンク:後日公開
■講師
ゲスト講師:馬場桃子(青森県立田名部高等学校教諭)
坂井峻也(神戸市立葺合高等学校教諭)
Sherpa講師:鈴木祐一(早稲田大学准教授)
■要旨
今回のSherpaセミナーのテーマは、「教科書は全部カバーしなければいけないのか?」です。高校の英語教科書(英語コミュニケーション)は通常10課(レッスン)で構成されていますが、4技能、特に話す・書くといった表現活動を充実させようとすると、全課を終えることが難しくなります。そこで、一部の高校では、扱うレッスン数を意図的に減らし、その分、各レッスンで徹底的な言語活動を行うことで、むしろ優れた学習成果を上げています。
このように、教科書にあるいくつかのレッスンを捨てる実践を紹介したときに必ず出てくる質問に「全部やらなくて良いのか」「捨てたレッスンに出てきた語彙や文法はどうするのか」「捨てて成績が下がったら困る」といったものです。
しかし、実際の事例を見ると、教材を精選して徹底的に「狭く深く」指導した方が、全レッスンを「広く浅く」扱うよりも生徒の成績が向上する傾向が見られます。では、「徹底的に狭く深く指導する」とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。
今回は、教科書で扱うレッスンを絞って、英語4技能指導で成果を上げている2つの高校の先生をお招きします。
■青森県立田名部高校(馬場桃子先生):レッスンごとに軽重をつけて指導して、GTECの成績で大きな伸びを記録している
■ 神戸市立葺合高校(坂井峻也先生):SELHi(Super English Language High School)に指定されてから、教科書全部を扱わずに題材を深めることで、生徒の英語力を上げてきている
お二人に、実際の指導方法、カバーする教材の範囲、そして具体的な成果についてお話しいただきます。教科書を「全部やらない」のに、なぜ生徒の学力が向上するのか、その理由と実践についてご紹介いただきます。
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